2017年冬季アジア大会は2月19日より札幌で開催
第8回冬季アジア大会は、今月19日から札幌で開催されます。アジア45の国と地域が加盟するアジアオリンピック評議会が、アジア地域の冬季のスポーツの発展をはかり開催する総合国際スポーツ大会です。
種目は、スキー5種(アルペン、クロスカントリー、ジャンプ、フリースタイル、スノーボード)、スケート3種(スピード、ショートトラック、フィギュア)バイアスロン、アイスホッケー、カーリングです。
開会式は19日札幌ドームで開催。大会イメージソング「Beyond your ambitions」を歌うのはDREAMS COME TRUE。ボーカルの吉田美和さんは、北海道出身です。
東京五輪の開催も決まりました。次は、2026年の冬季五輪の札幌誘致を目指して、大いに盛り上げていきたいですね!!

環境問題への取り組み〜「都市鉱山」で金メダルをつくる
2020年に開催する五輪・パラリンピックの開催地・東京では、豊富な資源の眠る「都市鉱山」から、メダルを作ろうという動きがあるようです。
「都市鉱山」とは、買い替えられた廃家電のなかに含まれている貴金属のこと。希少な鉱物も含まれています。進化を続けるスマートホン、パソコンなどのインターネット機器、大型テレビなどは、機能性やデザイン性を追求するユーザーが増加し、買い替えとともに使用済機器も増えています。
「都市鉱山」には、世界埋蔵量に対して、金は16%分、銀は22%分に値する量があると発表されました。他にも10%分を超える金属も多数あるとも伝えられています。このことからも、日本の「都市鉱山」は、豊富な資源の眠る世界有数の資源国ともいえるのです。

2016年8月19日の日経産業新聞によれば、6月に開かれた「東京2020運営プラン提案」検討会合には、東京五輪・パラリンピック組織委員会や政府関係者、都関係者などが出席し、五輪のメダル作りについて言及。 2012年のロンドン大会のメダルで使われた金は9.6キロ、銀は1210キロ、銅は700キロでした。2014年に日本国内で小型廃家電から回収された金は143キロ、銀は1566キロ、銅は1112トンだというのですから、五輪メダルの材料としては十分です。
計算上では、「都市鉱山」で全てのメダルを作ることができる結論がでています。昨年のリオ五輪では、既にリサイクル金属を一部利用してのメダル作成がおこなわれていたようです。
持続可能な良い環境づくりこそがスポーツの興隆を支えていく
良い環境がなければスポーツの興隆がはかれないことからも、スポーツ分野からの環境意識への啓発は1970年代からおこなわれてきました。1972年の札幌で開催された第11回オリンピック冬季競技大会では、恵庭岳に設置したダウンヒルコースについて、大会終了後に原野に復元する植林が約束され、実行されました。
その後1999年、国際オリンピック委員会は環境問題に取り組む姿勢を明記した「オリンピックムーブメントアジェンダ21」を採択。日本オリンピック委員会では、オリンピック運動に「環境」を加え「スポーツ」「文化」の3本の柱としました。スポーツの世界から、環境保全の意識を高めていく機会を先導し、推進しています。
2026年冬季五輪を札幌に招致するために
東京五輪で、メダルをリサイクル金属で全て作ることができたら、画期的なこと。日本での開催が、持続可能な環境保全に貢献できるのをアピールするチャンスです。2026年冬季五輪の札幌誘致にむけての確実な追い風にもなっていくでしょう。
<参考資料>
国立研究開発法人物質・材料研究機構の2008年のプレスリリース
日経産業新聞 2016年8月19日付